※1チャット=実勢レート約0.3円(公定は約18円)
ガソリン闇相場(1ガロン市場価格)=270チャット
ディーゼル闇相場(1ガロン市場価格)=320チャット
バンコクーヤンゴン便(UB)=8040バーツ(実売価格は5500バーツ前後)

米ドルに対するチャットの実勢相場は、前々年の1997年8月は150チャット程度で、前年の1998年8月は230チャットとかなり下落していました。しかし日本円の対ドル相場が1998年8月あたりは1ドル=140円台に大きく円安に振れていたので、円に対するチャット相場は実質、97年の0.8円から98年は0.6円という程度の下落にとどまっていました。

しかし1999年8月は、対米ドルのチャット相場が330チャットにさらに下落し、円相場は1ドル=110円台に回復していたので、1チャット=0.3円となっていました。

8月 (သြဂုတ်လ)

ヤンゴン (ရန်ကုန်)

南ダゴンから出発するタームエ行きの40番バス。これは、第2次世界大戦後、ミャンマーに置き去りにされたカナダの軍用トラックChevy C-15。市バスに改造され、ヤンゴンで長きに渡り活躍。路上のバスターミナルではズラリと列をなし、堂々たる主力ぶり。

屋根や床が木製の、まさに走るアンティークは、庶民の足としてバリバリの現役。
※現在(2019年)は、観光用にバガンで運行。(Bagan By Big Belly Busを参照

グランドミータヤーホテルの完成後、敷地内の旧ミャンマー国鉄本部の改築が始まっていた。

旧国鉄本部内の作業現場。

メイッティーラ (မိတ္ထီလာ)

メイッティラの名物僧侶ダマタラ師の寺子屋。お弟子さんたちが師範代を務め、英語を教えていた。単なる語学寺子屋というだけでなく、数少ない外国人旅行者たちとの国際交流の場でもあった。

メイッティラでもカラオケ店が登場。この頃は、KTVでもなければ、Karaokeでもなく、CD-OK。結婚式場を兼ねた店。

(撮影地非公開)

ガソリン(及びディーゼル)はカーライセンス(車両所有許可証)を持つ者のみが、1日に3ガロン(約13.5リットル)、1ガロンあたり180チャットで買うことができた。実際は、当然それだけでは足りないので、闇ガソリンが広く流通しており、これによって人々の生活や経済活動は支えられている。

闇の卸元は軍人。軍人には毎月ガソリンが配給され、その量は階級が高いほど多い。高級軍人へは使いきれない程の量が配給されるので、余剰が市場にまわる。この国では様々な場面で「プエザー(仲買人)」が活動しており、高級軍人の部下などがまずここと話をつける。1ガロンの公定価格は180チャットだが、ガソリンなら230チャット、ディーゼルなら280チャットといった相場で卸される。プエザーはそれぞれに30チャット程をさらに上乗せをして闇小売業者に卸すので、最終的な闇市場価格は公定価格よりも100~160チャットほど高くなる。なお闇小売業者は、プエザーを通さず、直接軍人と取引きすることもある。

これは公然と行われているが、当然法律違反。警察による取り締まりがあるが、卸し元の軍人はその対象外。ただ警察の取り締まりは、摘発のためではなくプエザーや闇小売業者からの賄賂が目的。定期的に地域と担当官を決めて摘発しない取り締まりを行う。こうして、高級軍人、警察、プエザー、闇小売業者は、闇ガソリンの流通によって生活の糧を得ていく。