ミャンマーならではの露店料理といえるウェタードウットー。他の国では見かけない料理ですが、ビルマ人は誰もがこれを中国料理だといいます。

実際、五香粉を使った醤油味の料理となれば、おそらくルーツは中国料理でしょう。しかし、独特の串刺しスタイルとその定着ぶりによって、ウェタードウットーは既にビルマ化した料理と言っていいでしょう。現在ビルマ料理と認識されているような麺類やカレー風煮込み料理(ヒン)なども少なからず、同様の経緯をたどって今に至っています。

流入してきた他地域の文化が、現地化によって変容し、それがその地の新たな文化となっていく。ミャンマーにおける豊かな食文化の一部となっているウェタードウットー。変わりつつあるこの国の社会がどのような方向へ向かおうとも、ユニークな露店料理として、変わらぬ美味しさを保ち続けていってほしいものです。

頼めば、串に刺さず、和えもの(アトウッ)にもしてくれる。