ビルマ語では「炒める」も「揚げる」も共に「チョー」で、こうした料理一般を「アチョー」といいます。

揚げものの場合、ころもの付いた天ぷら風のものと素揚げとがあります。

ころもの付いたものは、天ぷら風であっても天ぷらとは似て非なるもの。ころもの原料は米粉。揚げる時間が長く、ころもは固めです。ブーディー(ヒョウタンの一種だが感じとしては冬瓜に近い…右の写真)などの野菜類、豆類、うずら卵といったところを材料とします。中でもヒョウタンを揚げた「ブーディーヂョー」は人気のある食べ物のひとつ。こうした揚げものはご飯のおかずというより、おやつ風に食べたり、「具」のひとつとしてモヒンガーなどにのせて食べたりします。素揚げの場合、主な材料は肉類です。

屋台の美味しい各種揚物。一番左のドーナツ状のものはケツルアズキが原料の「マペーヂョー」。その隣りのスティック状のものは「ブーディーヂョー」。一番右はヒヨコ豆の「ペーカッチョー」。手前はバナナを使った「ガピョーディーヂョー」で、中央の黒っぽいのが、潰した小豆に餅を混ぜて揚げた「マンダレーペーヂョー」。
これがブーディー(和名ユウガオ)

炒めものでは、ガズンユェッ(茎がストロー状の青物)などの野菜類が主に材料として使われます。また、ご飯を炒めれば「タミンヂョー」。つまり焼き飯ですが、中華料理のチャーハンではありません。ゆでたイエローピース(ザドーベー)だけを具として炒めたミャンマー風焼き飯です。

たまねぎの葉(左)と筍の一種(右)の炒めもの。この種の野菜は、タウンヂーなどのシャン州産が多い。