■サイトのリニューアルに当たって(2018年)

ミャンマー最大の年中行事といえば、4月の水かけ祭りです。この祭りを「ダヂャン」といいます。「バダウ」というのは、この時期に咲く黄色の小さな可愛らしい花のこと。髪にこの花をさすのが、粋なミャンマー女性のお洒落のひとつだとか。日本でいえば桜に相当する「バダウ」は、ミャンマーを象徴する花と言っていいでしょう。

そんな花の名を冠したこのウェブサイトは、1997年に発刊を開始したミニコミ誌『バダウ』の内容をベースにして2001年に開設しました。

開設当時、ミャンマーについての情報はとても乏しく、マスコミ等が取り上げるごくわずかな話題にしても、1に政治、2に政治、3,4がなくて、5に経済という感じ。文化や人々の生活についての情報はほぼゼロ。人権侵害が横行する軍事独裁国家として国際的に非難されていたミャンマーに対する一般的イメージは、すばり「怖い国」(※ホームページ開設当時のまえがき)。しかし実際に訪れてみると、確かに軍政ゆえの緊張感や圧迫感は空港などの要所で感じますが、市井の人々はとても親切。大らかで温かみにあふれた「豊かな」国なのです。

ミャンマーについての情報は実態との間にあまりに大きなギャップがあり、ミニコミ誌およびウェブサイトの『バダウ』では、そのギャップを埋めるべく、この国の日常茶飯事についてちょっとこだわって取り上げてきました。

しかし2011年の民政移管後、政治状況が変化し、経済的な対外開放で外国企業の進出が本格化してくると、現地駐在の日本人も増え、日常茶飯事にかかわる情報が求められるようになり、ビジネスベースで情報誌やウェブサイトが運営されるようになってきました。

そんな中で、ビジネスとは全く無縁な「バダウ」は、相変わらずマイペースでしぶとく継続しています。この度(2018年)ウェブサイトを大きくリニューアルいたしましたが、記事については、発表当時のまま、すなわち現状と異なっている軍事政権時代の内容をほぼそのまま掲載しております。そのような古い情報は、実用的な面で役立つものではないでしょう。しかし、見えなくなってしまった過去を知っておくことで、かえって見えてくる現状もあります。

反鎖国的な体制だった時代のミャンマーは、今よりもずっとゆっくり時間が流れていました。そんな時代に始まったミニコミ誌およびウェブサイト「バダウ」は、そのペースにどっぷり漬かり、民主化で時代が大きく変化しようともどこ吹く風で現在に至っています。昔からの読者の方々にとっては、おや、まだやってたんだ、という感じかもしれません。相変わらずのマイペースで、今後もしぶとくのんびりと情報を発信していきますので、末永くよろしくお願いいたします。