コロナ渦によってミャンマー人コミュニティーでもイベント中止が相次いでいましたが、感染予防対策をとりながら、少しづつ再開に向かっているようです。そんな中で、日本とミャンマーとの交流試合が8月に行われます。
ミャンマーで最も人気のあるスポーツはサッカーで、事実上の国技と言っていいでしょう。ミャンマーは、かつてイギリス領であったことからサッカーの普及が早く、20世紀前半においてアジアの強豪国でした。一方その頃、弱小であった日本は、大正時代に訪れたミャンマー人留学生の画期的指導によって大きく成長しました。ミャンマーは、日本サッカーの父と言える国だったのです(※詳細はこちら)。
サッカー文化の根づいている国だけあって在日ミャンマー人の中にもサッカー好きは大勢います。MFC Tokyoは、そんな在日ミャンマー人のサッカーチーム。2000年に結成され、2005年から本国でサッカー選手だったハンセイン氏が15年間に渡って代表として率いています。
ハンセイン氏は、本国で1984~88年まで活躍したサッカー選手。当時、ミャンマーは社会主義体制でさまざま活動が国営であり、リーグに相当するサッカー界も各省庁のチームよって構成されていました。18歳から主力選手として活躍していたハンセイン氏は当時、大学生でしたが、所属チームは「港湾局(現ミャンマー港湾公社/MPA)」なので、同時に公務員でもあったのです。
各省庁の12チームによって構成されていた当時のサッカー界において、最強チームは税務省(計画財務省)。資金力があるので、良い選手を集めることができるのです。中ぐらいのランクだった港湾局をもっと強くしようと意気込んでいたボランチのハンセイン氏が21歳の1988年、ミャンマーで民主化運動がおこりました。運動に参加したことで、学生生活と選手生命が終わってしまったのです。そして日本に亡命し、祖国の民主化を願って運動を展開しました。
在日ミャンマー人にとって日本は異国です。日々の中で辛いこともあります。ゆえに生活において、健康、趣味、楽しさは大切。この3つはハンセイン氏のモットーです。こうして2000年にサッカー好きの同胞たちと結成したのがMFCですが、徐々にメンバーが日本を去っていきます。そこで2005年、ハンセイン氏が代表となって若い世代の難民申請者や留学生を集めて再構成したのが現在のMFC Tokyo。20~30代を中心に50名を超えるメンバーを擁するチームとなり、ハンセイン氏の指導のもとで3つのモットーを大切にしながら、毎週日曜日に新宿区の落合中央公園で練習を重ねています。
この度、神奈川県社会人サッカーリーグの「鎌倉インターナショナルFC」がかねてより実施している在日外国人チームとの交流試合企画の一環で、同チームとMFC Tokyoとのフレンドリーマッチが実現することになりました。
97年前の1923年、関東大震災が転機となって行ったミャンマー人留学生ウ・チョーディンによる驚異的な全国巡業のサッカー指導。いわばこれが、日本サッカー近代化の始まりです。サッカーをかけ橋とする日緬交流には、知られざる歴史があります。8月16日に行われる「鎌倉インターナショナルFC」対「MFC Tokyo」の一戦もその1ページとなることでしょう。
※なお、試合当日は猛暑も予想されますので、観戦に来られる際は、コロナ対策と同時に暑さ対策の方も十分にお取りくださるよう、よろしくお願いいたします。
日 時 | 2020年8月16日(日) 13:00~15:00 |
会 場 | かもめパーク(相鉄「いずみ野」駅から徒歩14分) 神奈川県横浜市泉区和泉町6503 地図はこちら |
主 催 | 鎌倉インターナショナルFC |
ここ数年、東京ダヂャンはふたつの団体がそれぞれ、週をずらして日曜日に戸山公園と日比谷公園とで別々に開催してきました。今年は、オリンピック開催の影響で、会場確保が容易ではなく、4月12日に2ケ所での同時開催となってしまいました。
例年両方に参加していた出演者は、時間差で何とか対応できなくもありませんが、出店者はそうもいかないでしょう。戸山公園での主催関係者によると、来年は、4月の土日2日間で連携して開催できるようにしたい、とのことです。
日 時 | ※新型コロナウィルス情勢により延期となりました。 |
会 場 | 戸山公園(JR「高田馬場」駅から徒歩9分) 地図はこちら |
主 催 | 在日ミャンマー市民協会(Union of Myanmar Citizens’ Association) |
ミャンマーでは少数民族モン人が、仏暦1116年(西暦573年)のハンタワディ王国建国にちなんで「Mon National Day」をミャンマー独立前の1947年に制定し、毎年2月あたりの時期にそれを祝うイベントを行っており、今年で73回目となります。
日本では、在日モン人組織のPMNS(PUNNYAKARI MON NATIONAL SOCIETY – Japan)主催によって祝う会が3月1日に催され、14時あたりから民族舞踊が披露され、伝統的な料理がふるまわれます。
※公式の詳細はこちら
日 時 | 2020年3月1日(日)11:00~19:00 |
会 場 | 板橋区立グリーンホール ※地図はこちら 東京都板橋区栄町36−1 |
問合せ | Nai Soe Lwin(080 9390 0460) Nai Myo Chit(080 4874 2007) Nai Ohn lwin(090 6092 3385) Nai Nyi Nyi Hein(080 3270 5953) |
本国では73回目となるShan National Day。日本のシャン人コミュニティーでは、早いもので1994年以来、27回目の開催となります。
今回もシャン料理あり、本国からの人気歌手(ハントゥン、サイアウンカムティの予定)のステージありで、シャン民族のNational Dayを祝う楽しい会となることでしょう。
この会の協力レストランは、高田馬場の「ノングインレー」、曙橋の「ゴールデンバガン」、川崎の武蔵小杉の「アジアン居酒屋ラシオ」です。当日は25種類もの料理が提供されます。これらの店では、日本では珍しいシャン料理が食べられる料理店。このシャン民族記念祝宴で体験したシャン料理を、さらにこれらのお店で味わってみてはいかがでしょうか。