ダジャン(ミャンマー春のお正月祭り)
2024年4月14日(日)

近年、東京ダジャンは、分裂開催が続いていましたが、今年はそうした状態が解消されました。これは、在日ミャンマー人コミュニティーの世代交代を象徴する出来事と言っていいでしょう。2024年は、クーデター後、進行していたこうした動きを決定づける年と言えるかもしれません。

困難な状況下にある本国から日本を目指す若者は、徴兵制の実施によって、その動きが加速しています。自分たちのなかまに銃を向けることを強いる残酷な徴兵制から逃れるべく、日本を目指すというより、国外に脱出する若者の急増により、在日ミャンマー人の増加は加速度的なものとなっています。そのペースは半年でゆうに1万人を上回り、5年ほど前まで3万5千人程度だったミャンマー人口は今年中に10万人に達することが予想されます。

そうしたことからも、在日ミャンマー人コミュニティーの世代交代は、ますます進行することでしょう。そして、こうしたミャンマー人の急激な増加は、今まで東京と名古屋あたりに限られていたダジャン開催の状況を一気に全国へ広げることとなり、何と今年は、東京以外に8か所で行われました。以下は、東京以外での実施状況で、すでに20年以上も実施している名古屋では、2回にわたって開催されました。

名古屋ダジャン
4月7日(日)11:00〜17:00 エディオン久屋公園
5月12日(日)10:00〜16:00 荒子川公園

京都ダジャン
4月13日(土)11:00〜16:00 楽平家カフェ

佐賀ダジャン
4月14日(日)10:00〜16:00 サンメッセ鳥栖都市広場

大分ダジャン
4月14日(日)9:00〜17:00 八面山平和公園

大阪ダジャン
4月21日(日)10:00〜18:00 服部緑地 野外音楽堂

広島ダジャン
4月27日(土)11:30〜17:00 川内第一公園

群馬ダジャン
4月28日(日)10:00〜16:00 館林城ゆめひろば

北海道ダジャン
6月23日(日)10:00〜16:00 モエレ沼公園東口近く

●東京ダジャンの様子↓

日  時2024年4月14日(日)10:00〜18:00
会  場木場公園(東武東上線「つきのわ駅」下車10分)
(東京都江東区平野4-6-1)※地図はこちら
主  催
ミャンマー春のお正月祭り(公式アカウント
※詳細はこちらの公式情報(ビルマ語)

ミンモークン JAPAN TOUR
2024年7月14日(日)

戦後初の日本とミャンマーの合作映画『血の絆』に主演したミンモークン(မင်းမော်ကွန်း)が来日します。ジャーネーヂョー・ママレーのベストセラー小説「Thway(トゥエー=血)」を映画化した作品でマウンマウン役を熱演したミンモークン(写真)は、日本とゆかりのある俳優。歌手でもあるミンモークンが、祖国の平和と民主化を願う思いで来日し、活動支援公演を行いました。

公演は、大阪を皮切りに東京を含め5ヶ所で開催。当日は、活動支援のためのオークションも行われ、ミンモークンは絵画などを提供。歌と支援活動を織り交ぜた構成がしっかりしていて、とても盛り上がりました。歌の素晴らしさもさることながら、ミャンマー支援という目的の一環で行われたオークションが実によく工夫されていて、一人だけが落札して終わりではなく、大勢の参加で負担しあって、出品の価値を高めていくという方式は、その目的にかなったやり方だと言えます。

東京公演(※下記)

大阪公演
6月30日(日)17:00~21:00 大阪市立北区民センター

群馬公演
7月7日(日)13:00~19:00 日清製粉ウェルナ三の丸芸術ホール

九州公演
7月13日(土)10:30~15:00 筑後広域公園

日  時東京公演 2024年7月14日(日)
開場 13:30
開演 15:00
会  場北とぴあ(JR「王子駅」下車徒歩2分)
東京都北区王子1丁目11−1
地図はこちら
詳  細
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チャンチャン CHARITY CONCERT JAPAN
2024年9月15日(日)

久しぶりにミャンマーの人気歌手による来日公演が続いています。

ミャンマー人歌手の来日公演というのは、本国が軍の支配下にある中で、1990年代後半から開催されるようになり、2000年代に入ると毎年必ず開かれるほど盛んになりました。しかし2010年代に入ると、民主化が始まり、そして日本で東日本大震災が時期的に重なってしまったことで、その動きは急速に勢いを失っていきました。※参考はこちら

東日本大震災によるイベント自粛の風潮はやむなしとしても、なぜ民主化が来日公演減少につながってしまったのでしょうか。

当時のミャンマー人歌手の公演というのは、日本におけるミャンマー音楽の紹介といった趣旨は皆無に近く、主たる目的は「在日ミャンマー人への励まし」と言えるからです。この当時、在日ミャンマー人の多くは、経済的な豊かさを得ることが容易ではない軍政下の本国において、苦しい生活を送っている家族を支えていました。現在でもそうした意味合いは強く、仕送りは盛んですが、当時の重要性は現在をはるかに上回ります。日本で暮らすことには、政治的な要因はもちろんありますが、経済的な部分も小さくありません。日本に来たミャンマー人にとって、故郷の家族への仕送りは当然すぎるほど当然のことで、その家族の生計というのは、それによって支えられるものなのです。

軍政下で暮らす本国の人々にとって、自由で発展した日本で生活することは憧れであり、かつ羨望でもあります。しかしながら、日本での現実は決して楽ではありません。そしてさらにそれが家族になかなか理解されないというジレンマがあります。そういったことから、ミャンマー人歌手の来日公演というのは、チャリティー公演として本国への支援という形をとりつつ、政治的そして経済的に帰りたくても帰れない在日ミャンマー人に対する「慰問」公演となっているのです。

しかし2010年代に入って本国の民主化が始まり、その動きが進んでいったことで、慰問的意味合いのある来日公演は、苦労して行う必要性がなくなっていきます。そしてそこへ東日本大震災によるイベントの自粛ムードが相まって、来日公演は皆無ではないものの、急速に開催されなくなっていったのです。

こうして長らく行われていなかったミャンマー人歌手の来日公演ですが、今、大変残念なことに、ミャンマー人には再び「励まし」が必要な時代となり、盛んにおこなわれるようになりました。

ただし、その励ましというのは、以前と異なります。それは、以前のような在日ミャンマー人への慰問ではなく、本国における軍への抵抗活動に対する実質的な支援。公演は、政治的な目的を強く打ち出した形で開催されています。そうしたことから、来日する歌手たちは本国ではなく、海外在住者に限られます。以前の軍政時代における来日公演で言えば、ノルウェー在住のムンアウンの公演が近い感じですが、現在の公演は抵抗活動支援をより前面に押し出して行っています。前回のミンモークン公演の時と同様に、今回のチャンチャン公演でも支援のためのオークションなどに、かなりの時間が割かれて行われました。

東京公演(※下記)

名古屋公演
9月21日(土)14:00~16:30 東海市芸術劇場

大阪公演
9月22日(日)12:00~15:00 大阪市中央公会堂

九州公演
9月28日(土)15:00~18:00 福岡市立博多市民センター

広島公演
9月29日(日)13:00~17:00 三原市芸術文化センター ポポロ

日  時東京公演 2024年9月15日(日)
15:00~18:00
会  場北とぴあ(JR「王子駅」下車徒歩2分)
東京都北区王子1丁目11−1
地図はこちら
詳  細
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